【最新2025年 バリ旅行】入国手続き必須 Love-Bali EVOA SSHP ECD

 ここではインドネシア・バリ島の空港へ到着後、入国審査に必要なビザ、税関申告、健康状態の申告、バリ州観光税について解説します。いずれもバリ島へ渡航する外国人は必須要件です。

Bali National Museum
Bali National Museum

バリ島・入国時に必要なもの

パスポート

 インドネシア入国時に6か月以上の残存有効期間と十分な空白の査証頁(ビザを貼り付けるページ)が必要です。

 

滞在中のパスポート紛失・盗難等に注意、特に空港到着時の紛失が多発しているようです。

 エアーアジアなどのLCC便でクアラルンプール経由、あるいはシンガポール経由でバリ島に入る場合には特に注意しておく必要があります。

 機内に持ち込む手荷物にはロックを掛けておくことが必須です。座席上の共用収納棚(overhead compartment)に入れた荷物から財布やパスポートを抜き取る窃盗事案が報告されています。ロックがかからないバッグは手元に置くか、前の座席の下、非常口横の座席や最前列では床に荷物は置くことができませんので、その場合にはパスポート、貴重品をウェストポーチ、ボディーバッグ、小さなエコバッグなどに移して手元に置くようにします。

また、座席の前にあるマガジンポケットに入れて化粧室に行った際に抜き取られる事例がありました。到着時にそのまま置き忘れてゆくことも多いのでマガジンポケットへ貴重品を入れる事はおすすめしません。

 パスポートの表紙の色は、それぞれの国籍を表しています。出入国審査の列に並んでいる時には、日本人である事を周囲の人に知られないようパスポートカバーをする事をお勧めします。また、出入国の際、荷物検査場、出入国審査、税関審査などの待ち行列の中に並んでいる間、同行者との会話を控え、どうしても話す必要がある場合には英語で会話するようにします。(著者の経験より)

クイズ!:パスポートの表紙に書かれた漢字を読んでください。     (答え)

答え;「にほんこく りょけん」、パスポートを日本語では「旅券」。ちなみにビザは「査証」。

日本国旅券の由来は、1878年(明治11年)2月20日に外務省が布達第1号として制定した「海外旅券規則」です。この規則で「旅券」という言葉が日本の法令上初めて使用され、これを記念して2月20日は「旅券の日」として制定されました.

それ以前は「海外行御印章」「海外行免状」などと呼ばれていました。また、実際の旅券(印章)第1号は、慶應2年10月17日(1866年11月23日)付で江戸幕府の日本外国事務(外国奉行)が隅田川浪五郎(すみだがわ・なみごろう)に発給したものです。浪五郎は「日本帝国一座」という曲芸団を率いて、パリ万博を目指してまずは米国へと渡りました。

パスポートは、海外旅行に必要な国際的身分証明書で、日本政府が海外で日本人の氏名・生年月日などを証明します。また、渡航先国政府に保護や援助を求める公文書としても利用されます。

ちなみに、表紙に使われているフォントは制定時のものをそのまま採用し(つづけて)ていて、現代人には読みづらいフォントになっています。

そろそろ改訂版を出しても良いのではないでしょうか。海外で聞かれます「あなたのパスポートに書いてあるレターは中国語だろう?なぜ日本人なのに中国語の文字を使うのか?」と。(筆者の経験)

ビザ

バリ島・ビザ

 インドネシアのビザは目的によるビザタイプが細分化されておりますが、ここで解説するビザの種類はB1タイプの「アライバル・ビザ」、つまり「到着査証」です。

オンラインで申請するタイプをEVOA、空港で到着時に購入するタイプをVOAと呼びます。一般的には”e-VOA”と表記されるようですが、実際に発給されるビザのドキュメントのタイトルには”EVOA”と記載されています。

 どちらもインドネシア国内のバリ島、ジャワ島、ロンボク島、スマトラ島、カリマンタン島(ボルネオ島はマレーシア領)など他にもいろいろな島を、観光目的、友人や家族への訪問の他にも、生産現場、各地の鉱山、企業や工場への現地訪問(現場訪問)、ビジネス契約についてのミーティング、商談、あるいは契約などの企業活動、医療施設やその他の健康施設を含む、またこれらに限定されない医療・治療に関連した活動など、様々な目的で使えます。

しかし、インドネシア国内で就業して収入を得たりすることはできません。もし、就業目的の場合にはビザの種類が異なります。

 費用は500.000Rp(日本円で約4,900円)、オンライでのビザの申請二よりビザが発給されてから90日以内に入国する必要があります。入後は、30日間の短期滞在が可能で、さらに30日の延長も1回だけできます。故に、最大合計60日間の滞在も可能です。(2025年1月時点)

  

VOA B1 General Condition
VOA B1 ビザの総合的条件(インドネシア出入国管理局)2025年1月

バリ島・ビザ免除

 現在、日本人に対するビザ免除はありません。

コロナ・パンデミック以前の2019年までは、日本人はビザ免除で30日間滞在できましたが、現在はビザ免除の優遇措置は採られていません。

  

EVOA/VOAの違い

EVOAVOA
申請オンライン現金購入
自動化ゲート利用可能不可
延長オンライン出入国管理局
費用IDR 519.500IDR 500.000

 それぞれのメリットとデメリットについて見てみましょう。

 EVOA

  メリット  デメリット
オンラインで90日前から申請できる

・クレジットカード払いできるのでポイントが貯まる


入国審査不要、自動化ゲートを通って入国できる

延長がオンラインでできる
申請は英語、インドネシア語のみ

システムの不具合が多発

慣れないと入力操作がとてもストレス

添付する必須書類を準備

スマホの操作技術が必要

パスポートにVISAシールは貼られない
(代わりにITK(滞在許可証)ファイルがメールで送られてくる。VISAシールを貼ってほしい場合には、入国審査官のいるゲートを通る必要がある)

 

  

 VOA

  メリット  デメリット
・事前に申請不要

・空港到着時に日本円で購入できる

・パスポートにVISAシールなどを貼ってもらえる
入国審査官と英語・インドネシア語で入国審査の質疑応答

自動化ゲートは利用不可

延長するには、出入国管理事務所へ行って申請が必要
(最低3回・述べ3日、本人が出頭。よほど慣れていない限り、エージェント同伴が一般的)

 これは筆者の経験ですが、ビザシールをパスポートに貼付しても、数ヶ月で印字が消えてしまいます。

ビザ申請の実情

 バリ島・インドネシアのオンライン申請の EVOA は申請自体が非常に手間のかかる作業になり、加えてシステム上のトラブルが多発サーバーメンテナンスで使えない日が多く、ページ全体を日本語に翻訳した画面でクレジットの多重支払いを生じたりする不具合等も報告されています。

インドネシア入国時の到着ビザ(VOA)取得(注意喚起)・(在バリ・デンパサール日本領事館


インドネシア政府・公式オンラインビザ申請

インドネシア・バリ島旅行で必要なオンライビザ申請の公式サイトは以下のボタンから。

  

 英語での申請ができる方は、上記の公式サイトで一度トライして見るとよいでしょう。

  

バリ島・国立ミュージアム

ビザ申請サービス

  


  

Love-Bali バリ州観光税

 2024年2月14日より、バリ州に入域する外国人はVOAとは別にRp.150,000の「Love-Bali バリ州観光税」の支払いが必要です。

また、ビザの種類によって、あるいはITAS/ITAP保持者への免除もありますが、ここでの解説は到着ビザに限定しております。-


  

Wi-Fi

  バリ島に飛行機で到着した直後、インターネットに接続するには、以下のような方法があります。

  1. 日本から海外用Wi-fiルーター持参
  2. 出発前にe-SIMを設定しておく
  3. 既存のSIMでローミング
  4. 空港内の公衆Wi-fi

 尚、プリペイドSIMカードは空港の到着ロビーを出たあと購入し、滞在期間に合わせてタイプと価格を選ぶことができます。

 スマートフォン自体の安全性、ネットワークセキュリティの観点から、日本の海外用WiFiルーターを持ってゆく事をおすすめします。

 また、2,3 はコストが結構掛かりますのでおすすめできませんが、4の空港内公衆Wi-fiもさらにおすすめできません。

インドネシアのインターネットキャリアの主幹線は細く、日本の通信速度よりもかなり劣ります。加えて、空港内の公衆Wi-fiに接続する人が多いため、空港内では通信速度がとても遅いのです。同じ飛行機で到着した搭乗者の97%以上が、このあと解説する2つの申告に対してアクセスしますので、当該サーバーには負荷がかかり、その結果として当然ですが応答速度が落ちます。

 したがって、空港到着後の入国手続に時間を取られて、飛行機の到着から空港を出るまでに1時間前後かかってしまうこともあります。

 このような背景から、空港に着いてから申告するのではなく、事前申告でQRコードを取得しておくことをおすすめします。


 市街地の悪質な携帯電話サービスショップ、デジタルサービス関連の店では、Apple正規代理店のサインボードや外装をしていても個人の店(模倣店)であったりします。初めて現地を訪れた人がその店の真偽を判別することはまず不可能。そのような悪質な個人店では、バックドアなどのハッキングツールを仕掛けられた上、空港の直営ショップよりも高額なSIMを買うことにもなりかねません。

バリ島・旅行・ビザのヘルプバリ/国立ミュージアム
バリ島・国立ミュージアム

 また、バリに限らず、マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピンなど東南アジアを旅行する際、ほとんどの人が航空券・宿泊ブッキングサイトやアプリで予約をします。

 予約をするとブッキングIDやインボイスを自動的に受取リます。それらを宿泊先のホテルなどにチェックインする際には提示を求められる場合があります。

 対策として、インボイスをプリントしてゆくか、ブッキングIDを手書きのメモに書いておき、それを提示します。執拗にスタッフからスマートフォンを渡すように言われたら「バッテリー切れです」とか、「パソコンで予約しました」といえば良いのです。

バリ島・国立ミュージアム

  

ECD 税関申告

 インドネシア、バリの税関申告は完全オンライン申告です。申告カードは2015年に撤廃されています。

以下は、在デンパサール日本国総領事館の通達。

税関申告の流れ

  • オンライン申告でQRコード発行
  • イミグレーション(入国審査)のあと、税関審査官にQRコードを提示
  • インドネシ到着の前々日から申告可能
  • オンライン申告の画面では、日本語を選択可能

 以下のようなQRコードが即時発行されますので、スクリーンショット、ダウンロードをしてスマートフォンに保存します。

  

インドネシアへの持ち込み制限品目

インドネシア・バリ島には、以下の持ち込み制限があります。

特に、麻薬、向精神薬、前駆物質、医薬品などは取締が厳しく、重い刑罰が課せられることにもなりかねません。普段、医師から処方されている薬でも、場合によっては検査で引っかかることがありますので、事前にご自分でよく調べてから、適量を持ち込むようにしましょう。

また、近年はビデオメディアの形が変わりましたので、あまり事例はないと思われますが、DVD(AVなどの性的表現を含む)の検閲がとても厳しいので、CD・DVD・ブルーレイ・メディアの持ち込みは控えたほうが良いでしょう。

インドネシア持ち込み制限品目

  • a-動物、魚類、植物(動物製品、魚類製品、野菜製品を含む)
  • b-麻薬類、向精神薬、前駆物質、医薬品、小火器、空気銃、刃物類(刀、ナイフ等)、弾薬、爆発物、ポルノグラフィ
  • c-1億インドネシアルピア以上の現金又は無記名譲渡可能証券、又は相当外貨
  • d-旅客1人につき紙巻きタバコ200本以上、葉巻25本又はきざみタバコ100g以上、また、アルコール飲料1Lを超える量:乗務員1人につき紙巻きタバコ40本以上、葉巻25本又は以上又はきざみタバコ40g以上、また、アルコール飲料350mlを超える量
  • e-商業用商品(販売品、商品サンプル、産業用品、又は携行品とは見なされないもの)
  • f-乗務員1人につき50米ドル;旅客1人につき250米ドル又は1家族につき1,000米ドルを超えるインドネシアへ持ち込む外国製品で、インドネシアを離れる際に持ち帰らないもの

ペット持込みについて

 インドネシアへのペットの持ち込みは、日本政府の輸出許可とインドネシア政府の輸入許可が必要です。

 以下のFAQに詳しく解説してありますのでご参照ください。

 FAQ;ペットの持ち込み

インドネシア・バリ島に旅行、動物を持ち込むことはビザが必要?

SSHP 健康パス

 インドネシア、バリの旅行者に対しては、エムポックス(旧称;サル痘)の対策として2024年8月29日より施行されています。

健康パスの流れ

  • オンライン申告でQRコードが発行されます。イミグレーション(入国審査)のあと、税関申告と同様にこのQRコードを提示します。
  • インドネシ到着の前々日から申告できます。
  • オンライン申告の画面では、英語・インドネシア・フランス・中国のいずれかの言語で入力します。日本語はありません。
  • 以下のようなQRコードが即時発行されますので、スクリーンショット、ダウンロードをして保管します。

  

  

  

Ubud 祭礼の装飾

最終チェック

以上の4つの申請・申告を出発前に済ましておくことが、空港到着時にスムーズに入国する必須要件です。

今一度、チェックしてみましょう。

チェックリスト

  

ワンポイントアドバイス  

 旅行のコツは、国内旅行でも海外旅行でも「できる準備は事前に済ませる」ということです。

 旅行に必要な手続きや下調べなどをできるだけ出発前にしておけば、現地で時間に追われながら物事にあたるよりも気持ちが楽です。気持ちに余裕ができれば、それだけ周囲に対して気を払う事ができますので、事故やトラブルに巻き込まれるリスクを低くすることができます。

 特にバリ島は観光、長期保養、カルチャー、ビジネスなど様々な目的で世界中から人が訪れます。良い面ばかりではなく、日本ではありえない悪い面も往々にして見られるのは事実です。

 外国であることをしっかりと自分自身に言い聞かせて、

ということを肝に銘じ、できる限り自分の身を守る準備しましょう。

 特にケーススタディでは、ニュースでは報じられないリアルな被害実例と対策方法を学ぶことができます。出発準備の期間、空港での出発までの待ち時間にどうぞ。

外務省・海外安全

海外安全ホームページ
(危険レベル、テロ、事件、自然災害、感染症などの情報をリアルタイム)

たびレジ
(渡航前には必須)

海外安全アプリ
(旅行先の地域を登録するとリアルタイムで危険情報を受信できる)

海外安全「虎の巻」動画編
(最新の犯罪被害と対策のケーススタディ動画)

ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル
(本物のゴルゴ13(声は舘ひろしさん)が登場する本格テロ対策ドラマ。これは見ておいた方が良い)

海外安全クイズ
(渡航前の知識チェック)

  

海外旅行保険

 最後に、在デンパサール日本国総領事館より持病をお持ちの方、現地で不慮の病気・ケガにより病院に行く方についての注意が以下のように出ています。

  

 以上、十分に気をつけてご旅行ください。

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